可哀想

今の時期、相変わらず子猫を連れてきた、子猫が庭にいる、との相談が絶えない。
当会は地域猫にしていく相談のお手伝いはしますが、子猫の保護はお断りしています。
自分の目の前から野良猫が居なくなってほしいという相談には勿論何もできませんが、可哀想だから何とかしてくれという相談には、相談者である貴方が行動してくれなければ、お手伝いできません。地域の問題なので、地域の人が、可哀想と思う貴方が、行動を起こしてくれなければまた同じことの繰り返しになります。

可哀想、人によってその思いも種類も違います。ある相談者は、餌を食べに来てる野良猫が足を怪我してるから、病院に連れて行きたいがどうしよう、と。よく聞くと、去勢手術もしていないそうなので、麻酔かける時に手術と一緒に診てもらうといいですよ、とトラップを届けた。1匹だけ食べに来るのではなく、4匹来てて未手術。メス2匹はお腹が大きいと言うので、不幸な猫が増えないように、手術して欲しいとお願いし、メス1匹トラップに入ったので手術。お腹に5匹いたそう。もう1匹のメスはもっとお腹が大きかったそうだから、多分産まれたと思う。オスも手術してとお願いしたら、トラップに入ってるのを見るのが可哀想だからもうやらない、と信じられない言葉!え?っと聞き返したが、トラップに入ってあばれるのが耐えられないからできない、って(布被せてればおとなしくなってるのに)。獣医さんに行くまでの間だし、不幸な猫が増えることの方が可哀想じゃない?と手術することの利点など話しても、檻に入れるのは可哀想の一点張り。ここの地域も手術費は地域が負担してくれて、区長さんも地域猫の回覧チラシを作成し市のパンフレットと一緒に回覧してくださったりと野良猫を減らすためにやってくださってるのに、餌を与えてる人の意識がこんなではどうしようもない。自治区には報告したが、区長さんたちも可哀想って意味が….。と、絶句。
呆れてても仕方ないので、増えることが可哀想と思う他の餌を与えてくださる人をを探すしかないな

餌やりさんのための看板


いい事をしている餌やりさんが悪者にならないためにも、環境課が作成しました。
この看板は、1〜4の書かれてることを守って猫を管理してくださってる方にしか渡せません。
堂々と餌やりができるようにと環境課も考えてくれてます。
市内で猫を管理してくださってるサポーターさん、この看板を掲示し、力を合わせ地域猫対策を推進しましょう。環境課又は当会にご請求ください。
また、下記チラシは当会が作成したもので、地域猫のチラシと一緒に回覧してもらっています。

遅くなるほど苦しくなる

6月から、子猫が産まれたという相談がいっぱい入り、てんやわんや。産まれる前に言ってほしいが、自分の猫ではないし、地域猫活動を知らなければ尚更餌は与えても、手術までお金をかけるなんてことにはならない。それがどんな結果になるのか、思いもしないのだろう。
確かに責任はないし、餌を与えてる人だけに責任を押し付けることも違うと思うが。でも、猫の事を可哀想と思い餌を与えているのであれば、猫の事も考えてほしい。増えればどうなるのか?餌も足りなくなり、縄張りを追われる猫もでてくる。特にオスは。
相談のあったこの場所も手術した13匹中10匹がメスだった。なんと!仔猫は21匹!!
一面畑で民家はポツポツ、でも、300メートル先は住宅地。
そちらにも流れてると思う。
「初めは3匹だったのに」と餌を与えてた人は嘆くが….。
ここの地域は自治区が地域の問題と捉えてくれ、今年度から区が手術費の市民負担分を補助して、無料で手術ができる仕組みとなっている。地域猫活動についての回覧も区長が作成し、回してくれた。それもあってか、相談する気になった餌やりさんもそれならと順次仔猫15匹を保護し(当会も6匹保護)譲渡できるようお世話してくれ譲渡会にだしてもらっている。だから当会も手伝える。丸投げでは手伝えない。

でも、不妊手術してわかったのだが、頭数が多いため、餌が全匹にいきわたらず、栄養不良の猫が多く、流産していたり、お腹の中で子供が亡くなっててお腹が膿だらけだった子もいて、手術したことにより命拾いした。産まれても、亡くなってる仔猫もいた。もっと早く相談していればと悔やまれるが、今回の事で餌やりさんは、人と猫が共生していくにはどうすべきか、という事がよーくわかったと思う。


全ての仔猫を救ってあげたいが、それは無理。過酷な外の生活では産まれた仔猫が成猫まで生きられるのはほんの少し。そんな亡くなってしまう命を無くすためにも産ませないようにしていく不妊去勢手術が重要になってくる。